カーテンコール 〜GLAY全曲レビュー〜

主観とちょっとのふざけ心でGLAYの曲をレビューしていきます。GLAYファンの方の暇つぶしになれば、また初めてGLAYを聴く方やこれから聴いてみようと言う方の参考になれば嬉しいです。

TWO BELL SILENCE(灰とダイヤモンド ♯7)

灰とダイヤモンドが誇る屈指のロックナンバー。後にGREATE VACATION VOL.2に収録されることにもなった人気曲。そして僕がヴィジュアル系というジャンルにハマるきっかけにもなった曲。

 

このアルバムを初めて聴いたのが中学校2年生の時で、丁度僕が黒魔術に傾倒してたり、毎日生きる意味について考えてたり、闇遊戯みたいなもう1人の人格を自分の中に飼っていた(そう思い込んでいた)時期だった。なんでそんな風になってたかって?中二病だったんだ察してくれ。ちょうどそんな時期にこんなバイオリン+クサメロ+退廃的な歌詞の曲なんか聴いたらさ、そりゃ耽美なヴィジュアル系にハマっちゃうってもんよ。不可抗力。ノートにポエムとか書いたりしたよな。ワックス使い始めたのもこの頃からだったよな。アクセサリーなんか身に付け始めたのもこの頃だったよな。だってもう1人の僕が言うんだもん『もっと腕にシルバー巻くとかさ。』うるせーよなんの告白だよ。闇のゲームかよコレ。

 

前置きが長くなってしまったけど、冒頭にも書いた通り灰とダイヤモンド屈指のロックナンバー。イントロで出てくるHISASHIのピッキングハーモニクスがメチャクチャカッコいい。ピッキングハーモニクスってギターやってない人にはピンとこないと思うけど、HISASHIがよく使ってるテクニックで高い音で『ピー』とか『ピャーッ』とかいきなり鳴るやつ。この曲のイントロ以外だと真夏の扉のイントロでも聴けるし、他にもMERMAIDやVERBがわかりやすいかも。

 

このピッキングハーモニクス、やり方がちょっと難しくて『ピックで弦を弾くのと同時に右手の親指をその弦に当てる』ってゆう感じなんだけど、ギター弾かない人にはなんじゃらほいだよね。もうちょっと付き合ってくれ。僕はギターを始めたての頃、そんなやり方を知らなくて『弾く瞬間に気持ちを込めればピーって音がするんや!』と思ってた。もちろん言うまでもなく出来なかった。昔小学校の担任の先生が言ってた『気持ちがあれば何でも出来る』ってのは間違いなんだなって思い知った。世知辛い世の中だよ。頼りの神も失業中、人生ってやつはHuh…だから僕らガムシャラにってことなのかしら…

 

ちなみにギター繋がりでいうとこの曲のギターソロ、そんなに難しくないくせに凄くかっこいいからギター初めたての人の練習におススメ。特にソロ終盤のXっぽいツインリードのところ、自分のギターを録音してそれに合わせてハモりの所弾くと天国へ行けるよ。

 

さてさて、この曲の歌詞なんだけど、面白いなって思った所がある。真夏の扉では『幸せの形にこだわるあなたが睨む その人生愛しくなる』って言ってたくせにこの曲では『心殺すそのメロディ 真面目なその目で虐めないでよ』ってなってる。真夏の扉を真っ向から否定しにきてる。その対比というか、振り幅の広さが僕がTAKUROってすごいなって思う所。この振り幅って部分だとPRECIOUSとEternallyの対比は本当に感動した。またこの辺はそれぞれの曲で掘り下げていこうと思うんだけど、『出会い、それは人生の少しだけ残酷な賭け事』って綴ってた男が『出会いはとても不思議な時の贈り物ね』って綴り切った所はもう言葉が出なかった。EternallyのPVを観てた時にその事に気付いて、PVの影響もあったとは思うんだけど、誇張抜きに気付いた瞬間涙が溢れた。

 

TAKUROの言葉選びはキャリアからくるテクニックもあるとは思うんだけど、それよりももっと深い部分、例えば自身の著書『胸懐』でも綴られてた半生とか、そう言った所から滲み出てくる所が多いと思う。本当に凄い人だ。

 

ただ、『振り向き ときめき その気何の気?』はダサい。この韻の踏み方めっちゃダサい。と思ってたらその12年後、G4収録曲『恋』は凄かった。サビのメッセージも去ることながら、それでいてしっかり韻を踏んでるんだからTAKUROは本当に凄い人だ。(2回目)

 

ということで錆びたナイフ四天王のうちの一つ、TWO BELL SILENCEのレビューを終わります。あんまりTWO BELL SILENCE自体に触れていない?それはきっと気のせい。大好きな曲です。